「今の仕事のままでいいのだろうか」「自分には一生誇れる技術がない」――そんな不安を抱えながら、新しい一歩を踏み出せずにいませんか?キャリアチェンジを考える際、最も気になるのは「未経験から本当にプロになれるのか」という点でしょう。
今回取材したのは、山形県立山形職業能力開発専門校の校長・竹田 良夫さんと、指導主幹・大泉 昇さんです。同校では、なんと本物の2階建て住宅を丸ごと一軒建てるという、他では類を見ないほど実践的な訓練が行われています。驚くべきことに、入校生の約4割はものづくり未経験者。そんな彼らが、なぜ2年後には業界から引く手あまたのスペシャリストとして羽ばたき、16年連続就職率100%という驚異の実績を残せるのでしょうか。
「2年でなりたい自分になる」という力強いメッセージに込められた、同校独自の教育システムと、訓練生の人生を劇的に変えるサポートの裏側に迫ります。
地域産業を支え、夢を叶える。スペシャリスト育成の原点

高校や企業など各方面と連携の機会を創り出し、常に新しい企業様を巻き込みながら、訓練生の「生の情報」を高い熱量で伝え続けています。同校が掲げる「2年でなりたい自分になる」という力強い言葉の裏には、地域のニーズを捉えた確固たる設立理念と、少人数制ならではの教育の質がありました。
設立の目的は、産業界のニーズに対応できる、専門的な知識と技術を有した人材を育成することです。特に山形県は、世帯あたりの自家用車の保有台数や住宅の持ち家率が全国でもトップクラスという地域特性があります。
本校では「2年でなりたい自分になる」というキャッチフレーズを掲げており、訓練生が安心して学べる環境を整えています。
学科と実技の「黄金サイクル」―未経験から2階建て住宅を建てるまでの圧倒的成長

全くの未経験者が、わずか2年という短期間でプロとして通用する技術を身につけることは可能なのでしょうか。その驚異的な成長を支える鍵は、知識と実践のタイムラグを限りなく縮める仕組みに隠されています。
そのため、易しい内容から徐々に高度な内容へと進むよう、段階的にカリキュラムを構成しています。 具体的には、午前中は主に学科を学び、午後はその知識を活かした実技を行います。これらを体系的に結びつけることで、学科と実技を一体的に習得できる訓練を行っています。
午前中に「重要なポイントだ」と教わった知識が、午後の実習ですぐに役立ちますし、疑問点をすぐに実習で確認できます。この繰り返しにより、知識と技能が自然と一体化し、作業をスムーズに覚えることができます。この仕組みがあるからこそ、工業高校出身でない訓練生でも、無理なく取り組みやすいのだと思います。
また、本校の授業は、事前にご連絡いただければいつでも自由に見学していただけます。オープンキャンパスに限らず、普段の授業の様子をそのままご覧いただけます。
80社以上の協力企業と挑む「企業探究」―最新技術と現場のリアルを直接吸収する

教科書通りの学びだけでは、目まぐるしく進化し続ける現場の最前線に対応することはできません。地域企業とタッグを組んだ独自の授業「企業探究」を通じて、訓練生たちがどのように「本物の現場感覚」を磨き、最新技術を吸収しているのかを探ります。
神社仏閣の建築などでは手作業で行う現場も残っていますが、一般的な住宅建築において、現場で「墨付け(加工のための印をつける作業)」を行い、穴を掘って柱を立てる、といった昔ながらの手順を踏む現場はまずありません。
また、「企業探究」の授業では大工仕事だけではありません。塗装業者の方に塗装技術を教わったり、電気工事業者の方に設備の仕組みや「電気とは何か」という基礎から教わったりと、建築に関わる総合的な知識を現場のプロから学んでいます。
また、学校での講義だけではありません。訓練生が実際に企業へ伺い、職場見学だけでなく、実際の整備工場での実習(工場実習)も行っています。
16年連続就職率100%を支える、一級技能士による徹底した資格・就業サポート

驚異的な就職実績は、決して偶然の産物ではありません。プロの指導員たちが、訓練生一人ひとりの「苦手」を徹底的に分析し、合格まで伴走し続ける並外れた情熱のサポート体制に迫ります。
建築分野も同様です。「2級建築施工管理技士」の対策は6、7年ほど前から力を入れ始めましたが、合格率は約95%を誇ります。 こちらも教員が過去問題を分野別に分析し、訓練生一人ひとりが「どこが不得意なのか」を明確にします。その上で、苦手分野を徹底して克服させる指導を行うことで、高い合格率につなげています。
親子二代で通う信頼の絆―卒業生が「リーダー」として業界の未来を創る

卒業して終わりではなく、修了生が再び母校を訪れたり、自分の子供を預けたいと願ったりする場所がここにあります。単なる技能の伝承を超えて、業界を支える「リーダー」としての誇りが次世代へと継承されていく、同校ならではの温かな絆の物語を紐解きます。
私たちの目的は、単に就職させることだけではないのです。就職した先で中核となるリーダーとなり、業界の第一線で活躍する人材になってほしい。そう願っているからこそ、責任を持って厳しく育成しているのです。
長い歴史の中で、最近では入校生の保護者の方が本校の出身者であるというケースも見受けられます。「自分もここで夢を叶えたから、息子も」と、親子二世代にわたって夢を叶える場に立ち会えることは、私たちにとっても大きな喜びです。
転職ガイド運営チーム後記
「ただ技術を学ぶだけでなく、その道のリーダーになってほしい」――インタビューを通じて伝わってきたのは、訓練生一人ひとりの人生に真摯に向き合う、学校側の強い覚悟でした。十数年に渡って続く高い就職率は、決して偶然ではなく、現場主義を貫くカリキュラムと、協力企業との深い信頼関係が築き上げた必然の結果といえます。
もしあなたが、自らの手で未来を切り拓きたいと願うなら、まずはこの場所を訪れてみてください。2年後のあなたは、きっと今想像している以上に、頼もしい自分に出会えているはずです。
山形県立山形職業能力開発専門校の学校詳細
要項
| 対応職種 | 自動車産業(ディーラー、整備工場等) 建築産業(ハウスメーカー、工務店等) |
|---|---|
| 所在地 | 山形県山形市 |
| 定員 | 自動車科25名、建設技術科20名 |
| 訓練期間 | 2年間 |
| 訓練時間帯 | 8:50~16:10 (昼休み12:00~13:00、環境整備16:10~16:20) |
| 受講形式 | 通学 |
| 開講頻度・募集時期 | 4月(入校)始業式、通年(2年制)・9月(推薦選考試験)、11月(一般選考試験) |
| 受講費用 | ①入校料:5,650円 ②授業料:118,800円(年額) ③入校準備金:300,000円 (2年間の教科書、工具類、実習着等) ④保護者会費:25,000円(年額) |
| 受講生に対する支援 | ◇学生寮 遠隔地からの入校生のために安価な学生寮が利用可 ◇授業料減免制度 経済的理由等により納付が困難な場合、授業料の減免制度有(要件あり) ◇雇用保険受給資格者の方 公共職業安定所長から受講指示された入校者は、雇用保険が延長給付 |
カリキュラム詳細
訓練カリキュラムの概要
◇自動車科
学科:エンジン、シャシ、電装品、電気・電子力学、整備法、故障診断、物理、内燃機関、材料力学、法規ほか
実習:整備作業(エンジン、シャシ、電装品)、検査・診断作業、工場実習、テーマ別実習(総合実習)ほか
◇建設技術科
学科:建築計画、建築構造、建築設備、建築製図、構造力学、木質構造、建築材料、建築法規、仕様及び積算、木造建築施工法ほか
実習:測量基本実習、機械操作基本実習、工作実習、木造建築施工実習、器工具使用法、設計製図(CAD含む)ほか
提供しているコース・訓練内容
- 自動車科/建設技術科
2級自動車整備士(総合)、建築大工2級技能士に相応しい知識と技能を有する人材の育成
使用する教材・機材
2年間の教科書、工具類は入校準備金より学校でまとめて購入。
その他機材等は学校に設置。
取得可能な資格
◇自動車科
卒業時に受験可能:二級自動車整備士(総合、二輪)
◇建設技術科
在学中に受験可能:建築大工二級技能士、二級建築施工管理技術検定
実習の有無
有
訓練施設の設備
実習室、教室、視聴覚教室、PC教室、製図室、進路指導室など
他の訓練校と比較した強み・PRポイント
- 実習重視の少人数教育(指導員一人当たりの学生数8~10名)
- 圧倒的に安い学費(授業料等は県立高校と同額)
- 国家資格取得が断然有利
- 地元就職に強い(就職率100%、本校の求人倍率約7倍)
教育方針・カリキュラム作成の方針
- 職業能力開発促進法に基づき、山形県が設置する公共職業能力開発施設として、産業界のニーズに対応できる専門的な知識と技能を有する人材を育成することを目的とする。
- 高校卒業資格者を対象として、学科と実習を融合した2年間の実践的カリキュラムにより、二級自動車整備士及び建築大工二級技能士に相応しい技能と知識を有する人材を育成している。
受講を検討している人へのメッセージ
「ものづくり」を育む風土が脈々と受け継がれている山形県において、本校は自動車整備士及び建築大工の即戦力となるスペシャリストを育成しています。
卒業後の整備工場や建築現場を想定し、少人数のグループ制で、より実践的な技術・技能の習得を目的とした教育を行う本校で夢を実現しませんか。
みなさんの入校をお待ちしております。
その他特記事項
球技大会、学校祭、レクレーション大会等の学校行事があり、キャンパスライフを満喫できます。
実績
| 過去の受講生の属性 | 高校卒業見込みの入校者が多いが、一部既卒者の入校者もあり。 少数だが女性の訓練生も在籍。 |
|---|---|
| 企業との連携の有無 | ・求人票を校内に掲示 ・校内において採用担当者による企業説明会を実施 |
| 連携している企業・業界 | 自動車関連企業、建築関連企業 |
| 求職者支援の有無 | 有 |
| 訓練修了率 | 令和6年度修了生92.9%、令和5年度修了生84.4%(進路変更等による) |
| 受講後の進路 | 就職率100%(16年連続)、自動車産業(ディーラー、整備工場等)・建築産業(ハウスメーカー、工務店等)に就職 |
| 就職・転職成功事例 | 16年連続就職率100% |
キャンパス
| 所在地 | 〒990-2473 山形県山形市松栄二丁目2番1号 |
|---|---|
| 設立年 | 平成5年 |
| 電話番号 | 023-644-9227 |
| お問い合わせ先 | ホームページの<お問い合わせ>からお願いします。 |
| 学校HP | https://www.yamagatanoukai.jp/ |

