「新しいスキルを身につけてキャリアアップしたい」「現職とは異なる分野に挑戦したい」
——そのように考える時、職業訓練校は強力な選択肢となります。しかし、数ある訓練校の中から、「将来本当に役立つ技術」を身につけられる職業訓練校は、どのように見極めればよいのでしょうか?
今回インタビューしたのは、「大阪府立北大阪高等職業技術専門校(北大阪ぎせんこう)」訓練課長の吉村 康治さん。特に、工業団地である津田サイエンスヒルズに立地する利点を活かした「地域企業や研究機関との具体的な連携」は、訓練生にどのような実践的な機会をもたらしているのでしょうか。実践と地域密着型教育が織りなす「人生のターニングポイント」となる学びの全容に迫ります。
「大阪産業を支える人材育成」と「地域連携の拠点化」:設立理念と他の訓練校との違い

北大阪高等職業技術専門校がどのような経緯で設立されたのか、その根本にある理念についてお伺いしました。老朽化した2校を再編統合した経緯や、大阪産業を支えるという目的のほか、他の技術専門校にはない、地域的なニーズに応えた特徴が見えてきました。
まず1つ目は、「大阪産業を支える人材の育成」です。 具体的には、大阪の中小企業に対応できる技術者や技能者を育成し、大阪産業の発展に貢献することを目的としています。
2つ目は、「地域における人材育成の拠点化」です。 当校は、「津田サイエンスヒルズ」という工業団地のような場所に立地しています。この利点を生かし、地域の企業や商工会議所、大学などとの産学官連携を図り、地域における産業人材を育成することが目的です。
そして3つ目としては、「障害のある方の雇用促進」を掲げています。 当校では、知的障害のある方を対象に、就職に必要な知識・技能の習得を支援しています。
訓練期間「すべて1年間」に込めた思い:実践スキルを重視するカリキュラムのこだわり

北大阪高等職業技術専門校のカリキュラムは、全ての科目が訓練期間1年間であるという点で、他の専門校と一線を画しています。この期間の長さは、単に座学の時間を長くするためではなく、訓練生が自発的に取り組み、実社会で通用するスキルを深く習得するための仕組みに繋がっています。
私たちは、訓練生に「現場感覚」を養ってもらうことを非常に重視しています。そのため、可能な限り実践的な訓練を提供したいという思いがあります。この「現場感覚」を大切にすることが、当校の強みの一つだと思っています。
「現場感覚」こそがキャリアの鍵:修了生が語る実践形式の学びとチームワークの重要性

訓練生がどれだけ実践力を身につけられたか、それは修了生の声を聞くのが一番です。現場感覚を重視するカリキュラムを経て、彼らが就職先で役立っていると感じたのは、知識や資格だけではありませんでした。彼らのキャリアの鍵となった、印象的なエピソードをご紹介します。
特に印象に残っているエピソードがあれば教えてください。
その他にも、資格取得のサポートについて深く感謝しているという声も寄せられています。また、当校の建築系の科目では、実際の建設現場へ行って、今まで習得したスキルを試す実習も行っています。
津田サイエンスヒルズの利点:地域企業・研究機関と実現する多角的な「産学官連携」

工業団地「津田サイエンスヒルズ」という立地は、北大阪高等職業技術専門校の大きな特徴です。この地の利を最大限に活かし、企業との説明会やインターンシップ、さらには地域貢献までを巻き込んだ多角的な「産学官連携」の取り組みを掘り下げます。
企業の方々や業界団体の方に当校にお越しいただき、企業や業界に関する説明会を開いていただいています。
また、当校から工場などに出向いて見学させていただいたり、1日や2日間の短期間のインターンシップを受け入れていただいたりもしております。
例えば、「オープンファクトリーイベント」などにも、一緒に取り組んでいます。
これは、地域の子供たちにものづくりの楽しさを伝える、体験型イベントです。
その反面、残念ながらゴミが散乱することもあります。そこで、年2回ほど、周辺の企業の方々と一緒に清掃活動を実施しています。
当校は開校からまだ13年目であり、比較的新しいため、地域との繋がりや地域に根差していくことを重要視し、様々な地域貢献活動を行っています。
人生のターニングポイントに「北大阪ぎせんこう」を。長く働くためのスキル習得を徹底サポート

最後に、受講を検討している読者へ向けて、北大阪高等職業技術専門校が目指す姿と強いメッセージをいただきました。キャリアチェンジの大きな不安を抱える人々の背中を押し、人生100年時代を生き抜くための「一生モノの技術」をどう身につけるべきか、その核心に迫ります。
当校は、そういった皆さんのキャリアチェンジにおける前向きな姿勢を、後押ししたいと考えています。
特に、啓発的経験となる専門分野の知識やスキルを身につけることは、人生100年時代、70歳まで働く必要があると言われる中で、長く働き続けるために非常に重要です。
それを叶えるために、北大阪高等職業技術専門校が、新たな人生のターニングポイントとなれるような場所であることを、ぜひ知っていただきたいと願っています。
転職ガイド運営チーム後記
今回のインタビューを通じて、北大阪高等職業技術専門校は、他の技術専門校とは一線を画し、全コース1年間の集中訓練と、地域企業との交流を特徴としていることが明らかになりました。特に、津田サイエンスヒルズという立地を最大限に活用した産学官連携、「現場感覚」を重視した建設現場での作業体験、そして独自の訓練生展示発表会を通じて得られる実践的な経験は、単なる知識習得に留まらず、長く働くために必要な専門技術とキャリアマインドを養います。
就職のミスマッチを防ぎ、社会経験者がキャリアチェンジを成功させるための基盤がここにあります。まずは見学会に参加し、この実践的な学びの環境をぜひ体感してみてください。
大阪府立北大阪高等職業技術専門校の詳細
要項
| 対応職種 | 【3Dモデルクラフト科】機械工、機械加工オペレーター、CADオペレーター 【ICTプログラミング科】制御系プログラマ、電子回路設計技術者 【ロボテックオートメーション科】電気設備エンジニア、制御盤製造・設計技術者 【建築設計科】建築施工管理、CADオペレーター、建築設計補助 【建築インテリア科】内装工、内装施工管理職、家具製造工 【建築設備科】管工事施工管理職、配管工 【ワークトレーニング科】清掃職、物流関係職、販売補助職、製造業作業工 |
|---|---|
| 所在地 | 大阪府枚方市 |
| 定員 | 3Dモデルクラフト科:20名 ICTプログラミング科:30名 ロボテックオートメーション科:25名 建築設計科:25名 建築インテリア科:25名 建築設備科:25名 ワークトレーニング科:15名 |
| 訓練期間 | 全科目とも1年 |
| 訓練時間帯 | 9時20分から16時30分 |
| 受講形式 | 通校 |
| 開講頻度・募集時期 | 4月開講(全科目) 募集時期:11月~3月 |
| 受講費用 | 授業料:118,800円(年額)(ワークトレーニング科は除く) その他に教科書、作業服、工具等の購入代金が必要(下記参照) 3Dモデルクラフト科:25,000円程度 ICTプログラミング科:5,000円程度 ロボテックオートメーション科:5,000円程度 建築設計科:40,000円程度 建築インテリア科:30,000円程度 建築設備科:25,000円程度 ワークトレーニング科:15,000円程度 |
| 受講生に対する支援 | ・授業料は一定の条件を満たした場合、全額もしくは一部の免除が適用される場合あり。 ・訓練期間が1年以上の科目の通校費については、交通機関の学割が適用される場合あり。 ・ハローワーク所長の受講指示を受けている方は、雇用保険が延長して給付されるなどの援護措置が適用される場合あり。 ・ハローワーク所長の支援指示を受けている方は、職業訓練受講給付金や求職者支援資金融資を受けることができる場合あり。 ・ひとり親家庭の親の方で援護措置が適用されない場合、母子・父子寡婦福祉資金の貸付制度を利用できる場合あり。 |
カリキュラム詳細
訓練カリキュラムの概要
【3Dモデルクラフト科】
工作機械や3Dプリンタ、CADの操作を基礎から学び、いろいろなものづくりに楽しみながら挑戦して経験を積むことで、幅広く製造業で活躍できる人材をめざします。
【ICTプログラミング科】
ICTが広まり家電製品やスマートフォン、IoT機器などはインターネットに繋がり快適な暮らしが実現されています。このようなソフトウェア開発技術や、関連するマイコンやネットワーク技術などを習得します。
【ロボテックオートメーション科】
生産ラインの自動化に必要な制御盤配線やプログラミング、ロボット制御などを習得し、自動化・省力化システムに関わる技術を学びます。
【建築設計科】
建築における計画・法規・構造・施工の基礎を学びます。手描き製図やパソコンによる製図(2次元及び3次元CAD)、積算(工事費の算出)や測量等の技術を習得し、設計から現場監督まで、幅広く建築関係の仕事に対応できる人材をめざします。
【建築インテリア科】
建築の基礎知識に加え、商業施設等における内装仕上げ施工や什器・家具の製造についての知識・技能、施工管理を学びます。またCAD製図やプレゼンテーション手法も学ぶことで幅広く活躍できる人材育成をめざします。
【建築設備科】
住まいのライフライン「水道」「電気」「ガス」等の設備について、「施工」「施工管理」「メンテナンス」の知識と技術を学びます。BIM対応するCADソフトで業界シェアが高い設備用CAD技術も学び、業界で必要とされる人材をめざします。
【ワークトレーニング科】
体力・作業持久力・社会生活習慣などを身に付ける科目です。ものづくり・物流・オフィス補助・環境整備の作業を通して、能力と適性を引き出し、就業についての作業習慣を養います。
提供しているコース・訓練内容
3Dモデルクラフト科、ICTプログラミング科、ロボテックオートメーション科、建築設計科、建築インテリア科、建築設備科、ワークトレーニング科(知的障がいのある方を対象とした科目)
使用する教材・機材
市販の教材をはじめ、オリジナルテキストを活用。実習においては仕事で実際に使用する材料、機器類を導入して訓練を実施。
取得可能な資格
【3Dモデルクラフト科】
自由研削といしの取替え等業務特別教育、2次元CAD利用技術者試験、3次元CAD利用技術者試験
【ICTプログラミング科】
基本情報技術者、ITパスポート、組込みソフトウェア技術者試験クラス2(グレードA/B)
【ロボテックオートメーション科】
第二種電気工事士、産業用ロボットの教示等業務特別教育、低圧電気取扱者特別教育、QC検定(3級)
【建築設計科】
2級建築施工管理技士補、建築積算士補
【建築インテリア科】
インテリアコーディネーター
【建築設備科】
2級管工事施工管理技士補、消防設備士、ガス溶接技能講習
【ワークトレーニング】
日本情報処理検定(日本語ワープロ、表計算)、フォークリフト運転特別教育
実習の有無
一部の訓練科目において、短期間のインターンシップを実施しています。
訓練施設の設備
各科のPC機器類をはじめ、実践的な内容を実施できる訓練用機器・設備が充実
【主な機器類】
デスクトップ型パソコン、ノートパソコン、マシニングセンタ、旋盤、フライス盤、射出成形機、放電加工機、ワイヤー放電加工機、3Dプリンタ(光造形)、オシロスコープ、産業用ロボット、模擬家屋(木造、RC造)、各種試験機
他の訓練校と比較した強み
平成25年開校、きれいな施設、設備を持つ。近隣企業及び求人企業等と連携した就職支援の取組みあり。
訓練生のモチベーションの向上を目指したイベントとして「訓練成果展示・発表会」を開催。
教育方針・カリキュラム作成の方針
未経験でも学べる基礎から実践まで、段階的な訓練内容をはじめ、専門家による就職支援、業界が求める資格取得支援、仕事に必要な対応力の習得など、訓練生のスキルを向上させるとともに、ジョブ・カードを活用した就労支援に取り組む。
PRポイント
年8回程度、校見学会を開催しております。訓練風景や施設の見学をはじめ、訓練内容の説明、訓練生活について個別相談など実施しております。将来のキャリア形成に向けて一緒に考えていきましょう。
受講を検討している人へのメッセージ
技術・技能の仕事は長く現役として働くことができます。いままでのキャリアも生かしながら転職するには北大阪ぎせんこうを活用するのがおすすめです。安全・安心した就職活動が可能です。
その他特記事項
マイカー、バイク、自転車による通校も可能(許可制)
実績
| 過去の受講生の属性 | 令和6年度:平均年齢33.8歳(20歳代19%、30歳代18%、40歳代14%等) |
|---|---|
| 企業との連携の有無 | 無料職業紹介事業者として届出しており、各科ごとに求人企業説明会を実施。 |
| 連携している企業・業界 | 大阪労働局及び府内ハローワーク、津田サイエンスヒルズまちづくり協議会、ひらかた地域産業クラスター研究会(産学官公連携) |
| 求職者支援の有無 | 就職支援の専任スタッフが、求人票の見方、履歴書等の応募書類の書き方、面接の受け方など具体的な就職活動の”いろは”について、親身に支援を行う。 |
| 受講後の進路 | 【就職率】 令和6年度:84.5% 令和5年度:92.0% 令和4年度:90.0% |
| 就職・転職成功事例 | 訓練生のほとんどが業界未経験の方であるが、仕事に必要な知識や技能を経験することで技術・技能職の正社員として就職している。 |
キャンパス
| 所在地 | 〒573-0128 大阪府枚方市津田山手2-11-40 |
|---|---|
| 設立年 | 2013年 |
| 電話番号 | 072-808-2151 |
| メールアドレス | kitaosakagisen@sbox.pref.osaka.lg.jp |
| 学校HP | https://www.pref.osaka.lg.jp/o110130/tc-kiosaka/top/index.html |

